No.19 オウム真理教の事件まとめ
7/6、オウム真理教の死刑囚のうち7名の刑が執行された。
かれらがおこした事件をふりかえるため、オウム真理教が起こした凶悪事件をまとめたい。
1. 男性信者殺害事件
1989年2月10日に発生。
オウム関連で立件されている殺人事件としては一番古い事件。
この事件が発生する前年に在家信者が死亡する事件があり(立件はされていない)、その事件を見てオウムを不審に思った信者が脱会しようとしたため早川紀代秀、村井秀夫、岡崎一明、新実智光によって殺害された事件。
2. 坂本弁護士一家殺害事件
1989年11月4日に発生。
教団に対して批判的な活動をおこなっていた弁護士とその家族が殺害された事件。
教団はこの翌年に選挙への出馬を予定していたため、教団に批判的だった被害者をターゲットにしたとされる。
実行犯は早川、岡崎、新実、村井、中川智正、端本悟。事件直後は失踪事件として報じられ、95年に岡崎の自供によって真相が明らかとなる。
この事件が発生する直前の89年10月に、TBSにて坂本弁護士が教団を批判するインタビュー映像が収録されていたが、放送前にTBSスタッフが教団にこのビデオを見せたことが事件のきっかけになったのではないか、としてマスコミの報道倫理が問われる事件ともなった。
3. 薬剤師リンチ殺害事件
1994年1月30日発生。
当時29歳の薬剤師の男性信徒Oが、別の男性信徒Y(当時すでに脱会)の難病の母親が教団で受けている治療内容に疑問をもち、Yの親族とともにYの母親の教団からの救出を試みたところ、教団にとらえられ殺害された事件。
犯行は麻原がYにOの殺害を命じて実行された。
4. 滝本太郎弁護士サリン襲撃事件
1994年5月9日発生。
オウム真理教被害者対策弁護団の中心人物、滝本太郎弁護士がサリンによる襲撃をうけた事件。
事件当日、甲府地方裁判所でおこなわれたか上九一色村住民とオウム側との民事訴訟のため滝本弁護士が出廷。この裁判中を狙い、麻原に命令された未成年の信者女性が滝本弁護士の車にサリンを流し込み、閉廷後の運転中に滝本弁護士は被害をうけるものの、命に別状はなかった。
5. 松本サリン事件
1994年6月27日発生。
長野県松本市北深志の住宅街にサリンがまかれ、死者8名、重軽傷者約600名に及んだ事件。
教団は松本市に松本道場および食品工場を建設するための土地を取得しようとしており、地元住民と土地をめぐって裁判で争っていた。その裁判で教団に不利な処分を下した裁判所に敵意を抱いた麻原は、長野地方裁判所松本支部にサリンをまくことを指示。しかし事件当日すでに裁判所が閉まっていたため急遽標的を宿舎に切り替え、27日深夜、宿舎そばの駐車場にて車から端本、村井によってサリンが噴霧された。
翌日、長野県警察は近隣に住んでいた第一通報者の自宅を被疑者不詳のまま家宅捜索し、薬品などを押収。さらにマスコミによってこの第一通報者を容疑者扱いする報道が過熱する。
翌95年3月の地下鉄サリン事件後の5月、土谷正実が当事件前にサリンを製造し、渡したことを供述。
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今日はここまで。
以下順次更新予定。